贈り物に喜ばれる乾麺~非常食保存食・日本最古の麺

今日は防災の日
当店では組合を通じて地元自治体との災害時協定により災害が起こった時は速やかに食材を提供するように取り決めが行われております。
先日の「防災訓練」でも乾麺の炊き出しを行いました。
乾麺は非常食として優れた食材で、賞味期限も長く常温保存に効く数少ない食品と言えるでしょう。
ところでこの乾麺ですが・・・

乾麺の歴史は実は生麺より古く最古の麺は奈良時代から平安時代に伝来した索餅(さくべい)和名を麦縄(むぎなわ)とも呼ばれた素麺の元祖のような食べ物で、小麦粉と米粉と塩を混ぜて縄状にして乾燥させたものです。元々保存用に作られたと考えられていて、ほうとううどんのように野菜と一緒に煮込んで食べていたようです。
この索餅はもともと中国で作られたいた麺で、奈良時代に仏教とともに日本に伝わったと考えられています。
但し・・・
奈良時代の文献には索餅・麦縄の記載はあるものの材料や作り方は書かれていません。
その後平安中期の「延喜式」(注1)(延長5年・927)に、材料は小麦と精米した時に砕けた米と塩、製造する時の道具は臼、杵、篩、竹棒、籠(乾索餅篭)とあり、麺に加工した後に竹の棒にかけて乾燥し篭に入れて保管したと考えられ、日本最古の麺類は乾麺だったと考えられています。
奈良時代には平城京で「乾麦」が販売された記録があり、これも索餅だと思われ、乾という字が使われているので乾麺の証拠とされています。

9月16日は敬老の日です、御実家のご両親に是非乾麺を送ってあげて下さい、常温保存、長期保存のきく乾麺なら喜んでいただけるだけでなくいざという時の備えにもなります。

(注1)「延喜式」
当時の律令の施行細則で宮中や貴族の年中行事や儀式、税等にかかわる食品について、種類や分量などの詳細な規定が記されている。