もりそばとざるそばの違い~せいろ蕎麦、かけそば

冷たい蕎麦は店によって「もりそば」「ざるそば」「せいろそば」の3種類が代表的なメニューですが、「ざるに盛りつけたそば」が「ざるそば」「蒸籠(せいろ)にもりつけた蕎麦」だから「せいろそば」ではもりそばは?なぜもりそばなのでしょう。その前に、どちらもせいろに盛りつけて「ざる」だったり「もり」だったりしてますね~
寛文年間(1661~73)の頃はそばといえばおつゆにつけて食べる「もり」1種類でした、その頃の名称はおそらく「蕎麦切り」もしくは「そば」だったと思います。その後丼に入れて冷たい汁をかける「ぶっかけ」が現れます。
そば屋がせいろを器にしたのは延宝(1673~81)頃に流行した蒸し蕎麦が、そばを湯道しせず蒸籠で蒸したことの名残とされています。でもその頃はまだせいろそばとかもりそばではなく「蕎麦切り」というメニュー名です。「ぶっかけ」が文献に登場するのは延亨元年(1744)ぶっかけの元祖は新材木町(現中央区)の「信濃屋」ですがその前にぶっかけがあったのは確かで、元禄5年刊1692「女重宝記」の中に女子のたしなみとして「男のやうに、汁をかけくふ事有べからず」つまりその当時から男性はつゆをかけたぶっかけスタイルの蕎麦を食べていた、ぶっかけがあったということになります。

享保20年1753刊「続江戸砂子」に、もりそばに海苔をかけてざるそばとしたのは深川(洲崎)の「伊勢屋」が元祖とされています。

いずれにせよ、ぶっかけが流行ると商品名として「かけ」と区別するために「もり」と呼ぶようになり、安永2年(1773)刊の俳句には「もり」「かけ」が出てきます。

但し、海苔をかけたものを「ざる」と呼ぶようになることが一般化するのは明治以降のことです。その頃の「ざるそば」は高級品で伊勢屋同様おつゆももりそばのものとは違い御膳がえしを加えたコクのあるおつゆでした。今でももりとざるのおつゆを変えている店は沢山ありますので、近所のおそば屋さんに聞いてみてください。

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